染匠市川株式会社

京手描き友禅は、白生地から出来上がりの製品になるまで約15~20の工程を踏んで作られています。その工程一つ一つに高度な技術が必要とされる為、それぞれ専門のプロの職人が担当し、分担して製作されます。「染匠」は、その全工程を取り仕切り、統括していくプロデューサーの役割を担います。

企画・考案
まずは、発注先の意向、または染匠自らの立案で、きものや帯の構図・図案を決めていきます。

職人の選択
次にその商品を完成させるまでのおおまかな工程を決定し、内容に合った加工法と職人を選択します。 職人にも、得手不得手、個性があるため、その技術や技法を活かせるように、工程ごとに細かく指示をしていきます。 ここで大切なことは職人とコミュニケーションをしっかり取り、自分のイメージを職人と共有することです。 一つの工程を終えるたびに、加工状態に問題がないか反物をチェックし、次の工程へと進めていきます。
下 絵
デザインの大きさ、配置、空間の取り方などを職人に指示します。

配 色
完成品の出来ばえを最も大きく左右するのが配色です。 まず、その反物の地色を決定します。ぼかしがある場合は、 その色同士のバランスがよく上品な仕上がりになるよう慎重に色を選びます。 次に、模様の柄の中に挿す友禅の配色を決めます。 既に発注先から地色の指定や指示がある場合は、それに合うような配色を友禅職人に指示します。

金彩の指示
金彩加工においては、糸目箔、印金、砂子の振りや詰め、小紋箔など多くの技法がありますが、 商品がもっとも立体的に美しく見えるように金箔や銀箔の種類や色を職人に指示します。
刺繍、仕上げの指示
刺繍をする箇所や縫い方を職人に指示して、糸の色を選びます。 最終工程の仕上げにおいても、さらに奥行きが出るよう顔料や金泥を使って仕上げをする部分や色を指示します。
検 反
最後に商品に汚れや問題がないか全体を検反します。

感覚的なセンスを常に磨き続けることです。 日頃より、美術品や工芸品を見たり触れたりすることで良いものを知ることが必要とされます。

奥行きのある着物は美しく感じられます。 糸目には柔らかい線で表現される糊糸目を用いることが多く、 また友禅や金彩、刺繍などそれぞれに特殊な技法を用いるなど、 職人の高度な技術を活かしたものづくりに徹しています。
糊うたし
下絵の描かれた生地の上に糊を置き、 先金をはずした筒や指を使って糊の厚みを調整しながら糊だけで絵を作りあげていく技法です。 糊の層が薄いところは半防染になり、筆で描いたような趣深い仕上がりになります。 現在では、この技法で糊を置ける職人は数人しかいません。

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